Not only is the Internet dead, it's starting to smell really bad.:2019年03月分

2019/03/12(Tue)

[写真] VueScanでネガフィルムを適正露出でスキャンする

カメラで写真を撮影する時には適正露出で撮影しましょうというのは写真道楽に足突っ込んでる人知ってるだろうけど、そんな廃人でもフィルムスキャナにも適正露出があるということを意識してる人はどれだけいるだろうか?だいたいの人はソフトにお任せの人がほとんどだと思う。 しかし相手がネガフィルムの場合、自動露出を選択するとまずほとんどの場合失敗し画質を大きく損なう結果になっているのにはお気づきだろうか。

自動露出を実行するには適正露出かどうかを決定するのに画像上の黒い部分を基準とする必要があるのだけれど、なんせネガフィルムはその名の通り色が反転しているから黒が黒ではないのだ。 つまりまともな判断基準が与えられていない状態でえいやっと露出を決定しなければならないという。 そういうコードを書く必要がおきた時プログラマーという人種は苦労して正解を出すより適当にサイコロを転がす生き物だ。

なのでネガをスキャンした時に得られる映像は露出の狂ったデータを補正してごまかされてるだけ、パッと見問題なくてもPhotoshopでパラメーター弄ると編集耐性ボロボロで被写体によってはとっくに色が崩れてたなんてことにも気づくだろう。

一例をあげよう。やりなおしのきかない結婚式写真なんてのは失敗するとそれこそ一生悔いが残るのだけど、金屏風の前に立つ新郎新婦という写真をスキャンするとウェディングドレスの白に引っ張られてタキシードの黒がまるで全身デニムコーデとみまごう青に化けてしまう。 露出過剰だと極端な情報不足になるので、黄色の強いネガのホワイトバランスに赤と緑を調整すると黒の部分が真青に化けてしまうからだ。

こうして怠惰なプログラマーがめんどくさがって書いたコードによって、誰かの一生の思い出はクソ写真に化けてしまうのだ。 じゃあ賢明なるプログラマーはどういったコードを書けば世界を救えたのだろうか?

ネガフィルムの未露光の茶褐色の部分はすなわちそのフィルムの黒でありこれをフィルムベース色と呼ぶのだけど、メーカーだけでなくフィルムの種類によって色も千差万別だ。 なので正確なネガ現像にはそのフィルムの特性にあわせたパラメーターが必要になる。

本来ならば IT8と呼ばれるカラーチャートを撮影したフィルム(これをIT8ターゲットと呼ぶ)をスキャンして、この色が正確に表現されるようスキャナを調整するのが原則なんだけどね。 しかし毎回フィルムの先頭1コマ目にこいつを写し込むのは手間的に不可能、なので厳密には使用レンズでも色が変化するのを無視(そもそもレンズ交換もあるからそこまでふつう考えない)して、同じフィルムなら同じパラメーター使いまわせるでしょってことで、同種のフィルムで撮影済のIT8ターゲットで色調整した結果を流用するのが一般的。

そこでフィルムスキャンに特化したスキャナソフトの中にはそれらのプロファイルをデータベース化し色調整する機能を用意している。

などがそれ。

ただ同じフィルムであってもロット違いでフィルムベースの素材や乳剤の配合に差や特定国向けの調整がなされていたりするので、これだけで正しい色調整ができるかというと疑問。 しかもこれらのソフトウェアの開発は海外なので、日本のみの販売で海外では知られてないフィルムのデータが悲しいくらいに存在しないのだ。

そしてこれが一番の問題だけれど、すでに生産終了してしまったフィルムについて今更IT8ターゲットを作ることは不可能なんだよね。 もし運よく過去撮影したものが残っていたとしてもフィルムは退色するので現在でも正しい結果が得られるとは限らない(いや逆に退色したフィルムの補正にちょうど良い?)。

それにそもそもIT8ターゲットを使って厳密な色調整をする商業写真分野ではリバーサルが大正義だったので、ネガについて正確なパラメーターの蓄積がされてたかは大いに疑問だ。 実際これらのソフトも実際にIT8ターゲットで色調整した結果ではなく、フィルムメーカーのデータシートに記載された超大雑把なグラフの数値から推測しただけの怪しいパラメーターだったりが多い。

そしてなによりも実際この機能を使ってみるとVueScan Color ProfilesもSilverfast Negafixも逆効果となることが多いのだ、どうしてこうなった!

なぜ逆効果なのかというと、これほんと謎なんだけれどもVueScan Color ProfilesもSilverfast Negafixもあくまでスキャンが終わった後のポストプロセスの機能でしかなく、適正露出を決めるためにフィルムプロファイルは使わないのだ。 まぁ露出の制御ってそのスキャナのハードウェア固有情報かつ個体差もあるだろうし、スキャナ×フィルムの数だけ組み合わせがあると考えるとテスト工数爆発するしやはりプログラマーという人種は以下略。

なのでこれらのソフトを使っても適正露出でスキャンはできないということ。そして露出の狂ったデータを後から何度でもポストプロセスをやり直せるようRAWで保存したところで無意味だったということ、さあ何本あるか知らないけどスキャンし直そうか(しろめ)。 ちなみにネガポジ変換はVueScanやSilverfastではやらずに ColorPerfectというPhotoshopプラグイン使うといいよという意見もあるけれど、やっぱり元のスキャンが適正露出でなければ同じことだからね。

そんでVueScanの場合だけれども、ネガフィルムで適正露出をとるにはちょっとめんどくさいけど以下の手順をするとよい。

フィルム1本全部取り込むなら最初の1コマだけ実行すればOK、適正露出さえ決まればあとはカラーバランス「自動レベル」でネガフィルムのメーカー「GENERIC」ブランド「COLOR」タイプ「NEGATIVE」でほぼ問題ない絵になる。こだわりたいならRAWから前述のColorPerfectなりを使ってネガポジ変換してもいい。

いやーこれくらい自動でやってくれねーかなーと思うんだけど、そもそもVueScanはコマ間検出すらまともに実装できてない感じなのでお察しなのよな。 というかインストーラーのバグは直ったけど、スキャン時に指定したサイズよりも実際のデータが小さくなるバグとか報告したけどなしのつぶてなんだよな。 マジでソース見せろやデバッグして直してやるからさ…

かといってSilverfastはライセンス高いしスキャナ買い替えたり増やす毎にアップグレードライセンス買わないとならないとか銭がゲバ過ぎるのだ。

自分で自由にいじれるオープンソースということで SANE(Scanner Access Now Easy)にでも手を出そうにも、今持ってるスキャナのサポートステータスが酷過ぎて前途多難過ぎるからまた来世やな。 プリンタは GhostscriptとPostscript対応プリンタしか無かった昔と違って CUPSにプリンタメーカーが各社ドライバ出してるから状況良くなってる感あるのになぁ。

2019/03/13(Wed)

[写真] フィルムスキャンに最新のスキャナは必要か?(その1)

たいていのフィルムスキャナ、例えば我が家の Nikon COOLSCAN V EDEPSON GT-X820には Digital ICEというマークがついている。 これはKodak(旧Applied Science Fiction)の

という4つの画像処理技術の総称で、ハード依存しないものはPhotoshopプラグインとしても単体販売されている。

この中で最も重要なのはホコリ・キズ補正でスキャナメーカーの熱心な宣伝もありフィルムスキャンには必須の機能として、旧式のこのDigital ICE非対応の製品となると中古でまったく値段がつかない状態。 まあ確かにホコリ・キズ補正に写真一枚と何時間もかけてPhotoshopのスタンプツールで格闘する羽目になった経験があれば、この機能が無いスキャナにお金は払いたくないだろう。

まずこのDigital ICEだけれども原理は極めてシンプルだ。 フィルム上の黒はRGBいずれも通さないから黒として認識される、そしてフィルム上のホコリ・キズも同様にRGBを通さない(あるいは弱める)。 そこでRGBに加えて赤外線でスキャンする、赤外線はフィルム上の黒は素通りするがホコリ・キズを通ることはできない、よってホコリ・キズだけを検知できる。 あとはスタンプツールと同様に近隣のピクセルを借りてホコリ・キズを埋めて補正するだけだ。

つまり純然たるソフトウェア技術ではなくハードウェアのアシストが無いと成り立たない技術なので、旧式フィルムスキャナでは後からアップグレードが効かないのでみんな対応ハードを買うしかないのだ。

しかしこれらの技術が登場してからゆうに20年が経ち、画像処理技術もマシンスペックも向上したお陰で赤外線によるホコリ・キズ検知を必要としない選択肢もボチボチ登場しはじめているのよね。

例えばSilverfast社の SRDxは赤外線スキャンに頼らないホコリ・キズ補正技術だ、同社のスキャンソフトに組み込まれてるだけでなくPhotoshopプラグインとして単体販売もされている。 このSRDxはDigital ICEみたいな完全自動でのホコリ・キズ補正技術ではないけれども、手動でスタンプツールに比べれば労力はぐっと低い。

そもそもDigital ICEも万能なソリューションではなかった、白黒写真やコダクロームのようなフィルムだと乳剤面に銀粒子が残り赤外線を乱反射するので使い物にならなかったのだ。 つまりDigital ICE対応機器がクソほどの役にも立たない白黒写真をデジタルデータ化する必要のある人にとっては、このSRDxプラグインは救済なのである。

さらにはホコリ・キズはスキャナだけの問題ではない、レンズ交換可能なデジタルカメラでもしばしばセンサー上にゴミが付着して大切な写真を台無しにする。

デジカメメーカーはセンサーのコーティング、静電除去や超音波または手振れ補正機能を流用した振動機能でホコリを落としてみたり、あるいは原始人レベルのゴミ除去用の粘着ペンを売ることだけに熱心なので、ゴミが映りこんでしまった写真にはなんら救済措置を用意していない。 予防も大事だけど治療の事を考えてないのは藪医者ってレベルじゃねーぞ、それこそデジカメじゃ赤外線をわざわざローパスフィルタでカットしててそれが画質に悪影響とか喧々諤々なわけで、それならいっそローパス無しにして自然光中の赤外線も記録しとけばDigital ICEと同様のゴミ取りが可能になるはずなんだよな…

つまりSRDxプラグインをひとつ買っておくとフィルムスキャン特に白黒写真で幸せになるだけでなく、デジカメの無能設計による不愉快なセンサーダストで台無しにされた写真の補正にも使えるのだ。 そしてお値段はSilverfast社製品にしてはわりとお安い49ドル/ユーロ、つーか日本から買うとドルでなくユーロになるから高いのよね…はよユーロ圏は崩壊してどうぞ(ぉ

そんであとはスキャナの解像度の問題だ、最新の製品だと読取解像度で6400dpiと数字を誇っているけれども古い製品だと2800dpi前後だ。 ところがですね、フィルムには粒状性というものがあって最もきめ細やかなリバーサルフィルムそれもRMS粒状度7くらいのものでも2800dpiあればおよそ十分なんですわ。 余裕持ったとしても3200dpiで4000dpi以上は明らかにオーバースペック、そもそも6400dpiをうたうスキャナもフィルムスキャンには3200dpiでじゅうぶんとマニュアルに書いてあるんですな。 もし画質が良くなると思って6400dpiでスキャンして保存してる人がいたら、ハードディスクの容量が極めてもったいないことになってると反省してどうぞ。

つまりはですね、Digital ICE対応の最新スキャナを買うよりも、古いフィルムスキャナを安価で買って差額をSRDxなんかの画像処理ソフトにつぎ込む方がよっぽどコスパが良かったりするのです。 解像度は20年前の製品の2800dpiで十分なので、気にするところはハードのヘタレ具合と色階調の分解能が何ビットかだね、古いのだと10bitとかなので。ただ10bitでもよっぽどポストプロセスで色いじる必要が無ければ問題ないし、12あるいは14bitある機種なら余裕だと思う。

あとは古いスキャナはインタフェースがSCSIだったりして苦労するくらいか、Windows 10時代にSCSI機器を使うのなら 過去記事読んでどうぞ。

次回は実際に20年前の中古で二束三文で買ったフィルムスキャナと、最新フィルム対応フラットベッドスキャナの残酷な比較結果を記事にしようと思う。 まぁフィルムスキャナとフラットベッドの時点で越えられない壁があるんですが。

2019/03/14(Thu)

[音楽] Bebu Silvetti/Spring Rain

昔とある雑誌の岸野雄一のジャーマンプログレ・クラウトロックバンド特集記事で、ファウストというバンドのライブがステージ上で卓球してるだけだったという逸話から脱線してナゴムレコードの人生というグループに卓球という男がいるという話で現在の電グルのメンバーを知った記憶がある。

実際は卓球じゃなくてシンセサイザーと連動したピンボールマシンだったと数十年ぶりに真実を知った。

まぁ電グルはBebu Silvetti/Spring Rainのサンプリングで売れたShangri-laくらいしか知らないですね…

この曲のタイトルも怪作アニメDYNAMIC CHORDの伝説の1話サブタイで脳内上書きが完了してしまった。

2019/03/15(Fri)

[音楽] イヤホン壊れた

最近わりと高価(個人差があります)なイヤホンがたてつづけに2セット断線したことで余計な出費に震えているのだが、それぞれ右と左は生きてるようなので100均で売ってるイヤホン分配器買って2セット繋げて生きてる側だけで聴けばいいのか(ぉ。 さすがに分配器は5極ピンには対応してないのでノイズキャンセル使えなくなるし何よりお外で使えないがな!

もっとお高いリケーブル対応のやつ買えばいいのだろうけど、あれケーブルが断線するのと同じくらいコネクタ壊れる気がするんですがね。 それかDIYでリケーブル化してもいいんだけど材料費結構高い上に仕上がりのダサさ考えると新しいの買った方がマシだしな。

かといってBluetoothは論外やし。そいやAppleのアレって発表直後にワイ「耳から牛乳が垂れてんぞ」と思ったんだけど、今では「耳からウドン」という蔑称がついてるようで大草原。 どうせなら耳に手術で埋め込めるようにしてほしいよな、そういうところがAppleがオノ=センダイ社になれない理由なのだ。

とりあえず高いイヤホンでなくても実売7、800円の Panasonic RP-HJE150で音質はおおむね問題ないと思ってるんだけど、こいつはこいつでコネクタがL字じゃないから断線しやすいのが困りものなんだよな…

2019/03/19(Tue)

[写真] APSフィルムって便利ね(何を今更)

ひょんなことでフィルムスキャナ用のAPSカートリッジアダプターを入手した。

これまではカートリッジ殻割して中身をストリップホルダーにセットし1コマづつスキャンという拷問のような作業だったんだけど、これさえあればカートリッジ入れてスキャンボタン押せばあとは全コマ自動でスキャンしてくれるので感動すら覚える、そりゃフィルムメーカーもこれ推したかったはずですわ。

とはいえAPSフィルムほとんど使ったことが無く、使い捨てカメラの中身として返却された数本しか手元に無いので今後使うことは無さそうだけども。 なんせとっくの昔に販売終了で早8年が経過し、流通在庫は使用期限を大幅に超過したギャンブル品しかないから増えようが無いという。

ひとつだけ文句を言うとするとAPSフィルムは磁気情報エリアに撮影時の露出なんかが記録されてるんだけど、これの読取に対応してるフィルムスキャナは古いOLYMPUS ES-10という機種しか存在しないようで、今回入手したやつも未対応だ。 読み取ってスキャンデータにEXIF埋め込んでくれれば最高だったんだが、流行らなかった理由はそういうとこやぞ。まあ一番はデジカメの台頭ではあるけど。

まだ新品のAPSフィルムが流通してるならMinolta Vectis S-1あたり入手してみたかったけどねぇ、ポラロイドみたいに復活することも無さそうだしな。 110フィルムやインスタマチックの126フィルムは自分で詰め替えという手もあるのだけど、APSフィルムだと磁気情報エリアあるから無理というのが残念である。

2019/03/20(Wed)

[写真] フィルムスキャンに最新のスキャナは必要か?(その2)

@フラットベッドスキャナをEPSON GT-X800に買い替えた

過去記事でEPSON GT-X750そして同 GT-X820を買った話を書いたんだけども、どっちも中判フィルムのスキャン用途としては画質がお話にならずただただ電子ゴミが増えるだけという結論で処分することにした。

通常原稿のスキャンだけなら複合機もあるしでもう必要はないかなーと思ってたんだが、いつか完全に気が触れて大判写真に手を出した時に4x5と8x10スキャンが可能なよう GT-X800に買い替えた、フィルムホルダーなど付属品ありの中古が1kちょいで転がってたので魔が差した。

まぁ大判写真に手を出す機会は一式タダで貰うとかそんな時くらいしかありえんのでフィルムスリーブごとスキャンしてコンタクトプリント作成する用途だわね。 ちなみにVueScanにもインデックス作成機能はあるんだけど出来がイマイチなのとどうせならパーフォレーション部までスキャンした方が味があるしな。

このGT-X800は GT-X980系のご先祖様なので、透過型原稿ユニット使用時の最大読取領域が203x254mmをカバーする(さすがにA4全面はカバーしていないが)。 同じ800番台であっても GT-X830GT-X770系からの進化なので、そっちの流れのGT-X820は68x236mmしかないので大判写真には対応せずコンタクトプリント作成にも使いづらかったのだ。

つーか高級機と普及機のラインナップの型番が混乱するのは販売戦略に嘘のあるろくでもないアレという経験則。

@そして中判フィルムスキャナのMinolta DiMAGE Scan Multi F-3000を入手した

そんでかねてより念願の120フィルム対応のフィルムスキャナである Minolta DiMAGE Scan Multi F-3000をついに入手した、元は30万円くらいする超高級機なんだけどさすがに20年前の機種なので中古で相場は1万円前後。 コンデジのセンサーとレンズを応用した接写式の格安(そして画質最悪)フィルムスキャナだって2万くらいするのに破格のお値段である。

まぁ20年落ちのヨレヨレで修理も難しい高級車と新品のママチャリを比較して破格!とかいってしまう人はちょいと頭が残念な人か懐事情が残念かのどちらかなんで以下略。

それでも同じような境遇の中古で、無鉛ハンダ禍による故障リスクが高い Nikon SUPER COOLSCAN 8000 ED LS-8000とその後継にして最終形の 9000 ED LS-9000は現在でも20万円前後が相場で新品からたいして値崩れもせずとても人気が高い。 ちなみに表題の後継である DiMAGE Scan Multi PRO AF-5000は中古で6から8万円が相場でスキャン結果もNikonに劣るわけでもないのでお勧め、まぁ貧乏人には6万でも手が出ませんがね。

もちろん安いのにはそれなりの理由がある、というのもF-3000とそのマイナーチェンジ版 DiMAGE Scan Multi II F-3100は読取解像度に2820dpiをうたっているものの 実はこれ135フィルムをスキャンする場合だけの数字なんだよね。

120フィルムをスキャンする時には縮小光学系(フォーカルレデューサー)が作動し、120フィルムのイメージサークルを135フィルムの大きさにまで縮小している。 つまり有効画面サイズを0.4倍にまで縮小する必要があるわけで、そうなると読取解像度は120フィルムの場合たったの1128dpiにしかならないのだ。

ちなみにAF-5000も同じ、ただし元の読取解像度が4800dpiあるし縮小光学系の倍率も0.7弱なので3200dpiとフィルムのRMS粒状性考えると不足はない数字。 というかLS-8000/9000の全域4000dpiはどう考えてもオーバースペックだよね…まぁ物理的粒状性に対して心理的粒状性なんてのもあるし読取解像度もハイレゾみたいなオカルト効果と信者を生むからな。

ということでアーカイブ目的でフィルム性能を余すとこなくスキャンしたい向きには1128dpiは貧弱過ぎる上に、Digital ICEなんかのホコリ・キズ補正のための赤外線スキャン機能も無いからと敬遠されてからのお値段なわけです。

読取解像度についてはいちおうF-3000はアップグレード用シリアルを購入(F-3100だと標準添付)すると、120フィルムでも2820dpiでスキャンできるモードがアンロックされるという機能がある。 ただし世の中そう旨い話が転がってるわけも無く「2820dpi相当」と説明書には但し書きがあるんですわ、要するに1128dpiで読み出した結果を2820dpiまでソフトウェアで補完してるだけの要するにアプコンでしかない。

ただしこのアプコン、20年前のソフトなのに現在の技術例えばPhotoshop CCの「ディテールを保持して再サンプル」や定番ツールのPhotoZoom Proの各種アルゴリズムと比較しても遜色ないレベルです。 ここ10年くらいで動画方面でSD→HD→FullHD→2/4/8Kという無茶苦茶なアップスケール需要があったことで「超解像」なるシロモノに各社勤しんでたはずだけど、サンプリング定理のナイキストの壁を打ち破った超解像技術ってどこ…ここ…?

そんでやっぱり元は30万円もしたフィルムスキャナなので専用設計だしCCDの性能は多少時代遅れだけれどもそれ以外の光学系にはちゃんとお金かかってるのよね。 コストカット圧力の高い上に構造的にどうしても光の損失が大きいフラットベッド機でスキャンした結果とは雲泥の差、アプコンした結果の方がよっぽど綺麗にスキャンできるのですわ。

そしてDigital ICE未対応についても 前回記事で書いた通り赤外線スキャン不要の別解も今では存在するわけで、安く買えた分ソフトにつぎ込んだ方がマシなのだ。

つーことで次回はMinolta DiMAGE Scan Multi F-3000とEPSON GT-X820でスキャンした結果の比較、そして2820dpi相当のアプコン性能がどれほどのものかPhotoshop CCと比較する記事を書こうかと思う。

2019/03/21(Thu)

[呪い] 通販事故

今日一日で二回も通販で買ったもの着弾したのに中身足りねぇという事故があり、またどこかで誰かが毎晩五寸釘打ってる藁人形の新たな呪いの効果かなと思っているところ。

ひとつめは某ヤフオクで送料着払い条件だったんだが、これって発送側が2度目以降は料金負担するのが常識的なとこだと思うんだけど、取引条件にはそう明記してあるわけじゃないのでもう一度着払いで送ってこられてもこっち抗議できねえよな感ある。 まぁ悪い評価が多めな相手でコレという時点で自己責任という気もするけどな。

そんでもうひとつは某駿河屋で中古洋楽CDをただの数枚買ったんだが、最近ここは送料以外に総額5000円満たない場合は通販手数料216円とるという謎の制度を導入しやがったので、もしその1枚だけキャンセル扱いで処理されてしまうとCD1枚あたりの通販手数料負担額が変わってしまう、よって残りの分は他で買った方が安かった案件とかでてきちゃうのよね。 たかだか216円にガタガタいうのもなんだけれど、やっぱりこれ通販手数料なんてスジの悪いもん徴収するより1500円購入で送料無料のラインを変更するなり販売価格に転嫁して総額5000円以上からは割引の方がまっとうな商売だと思うのだ。

あと某駿河屋については、在庫管理シールになぜか買取に持ち込んだ人のフルネームはいってて、それ剥がさずにそのまま送ってくるのは個人情報何ちゃらの観点でまずいよねアレ。 例えば 世界で最も有名なホモビ(クリックは自己責任で)を買取に持ち込んできた人とか第三者に自分の名前が知られる可能性があるとか、普通に地獄案件だと思うんですがね…

個人情報とは特定の個人を識別できればアウトだから、氏名だけで住所他は書いてないからセーフとはならないのがミソなんやな。

2019/03/31(Sun)

[DIY] 薄手の無反射ガラスの入手、そして手軽なカット加工って無理なんかな

先日入手したMinolta DiMAGE Scan Multi F-3000なんだけど、ブローニーホルダー(MH-M1)のフィルムをはさむ部分のガラスが外され欠品なことに気づく。

おそらく前の持ち主が

  1. ガラス面のホコリ除去が煩雑なことに嫌気がさした(前後のガラスとフィルムの裏表あわせて6面のクリーニングが必要)
  2. 挟むことによって発生するニュートンリングに嫌気がさした(マニュアル読むとどうもオリジナルは無反射ガラスではないっぽい)
  3. 経年劣化によるキズヨゴレに嫌気がさした(おそらくオリジナルの材質はガラスでなくアクリル?)

あたりの理由でブチキレしたようで、ガラス外して代わりにプラ板でフィルムの端っこだけおさえるよう改造してしまった模様。 確かに1とかマジでめんどくさいからな、クリーナーとクロスそしてブロアがいくらあっても足りず簡易型のクリーンブースでもないとやっとれん。

なもんでこの改造にも納得なんだけど、丸まってしまったフィルムの平坦性確保や短くカットされたフィルムを安定してホールドするにはガラス必要な場合も多々あるのだ。

ちなみに後継機であるDiMAGE Scan Multi Pro AF-5000に付属のブローニーホルダー(HS-P1)はこのへん改良されていて

という構成になってるのでそのへん臨機応変に選べるのだが、買えないものの話をしても仕方がない。

つーことで紛失したガラスの代用を探して着脱可能にしときたいとこなんだが、厚さが0.5mm前後の無反射ガラス自体がまず入手が難しく特注でべらぼうに高価なのよな。 汎用品はだいたい2mmからなので、こいつをはめ込むにはホルダー自体の大改造が必要になるのでそれは避けたい。

いまどきだとスマホの液晶プロテクター需要で、ノングレア加工の極薄化学強化ガラスが数百円で入手できる時代なのでそっちならと思ったんだけど、カット加工に昔ながらのガラス切りが役立たずレーザー加工が必須だからこっちも難しいのよね。 カメラの液晶プロテクター用のやつだと小さ過ぎて流用がきかない、95mm×61mmで四隅ラウンド加工なんてのが汎用で転がってるわけないのだ。

どっかイラレデータ出せば化学強化ガラスを切り出してくれるとこ無いんですかねぇ、 メイカーズムーブメントの時代なんだから怪しい中華製工作機械を自分で買ってこそなのかもしれんが、このクソ狭い日本のウナギの寝床な誤家庭に3DプリンタにCNCにレーザーカッターとか置けるわけねぇだろ、あと金なら無い。

あとはプロジェクターでの投影に使われる GEPE社製ガラススライドマウントがわりと安価で入手できるのでこいつから剥がしてこれないかと思ったんだけど、そもそもこれサイズが6x7までしか存在しないので大きさ足りないんだよな。